2017年08月05日

ホニャララの研究

孤独で人付き合いが苦手なのに人について書くのが大好きだ。世の中で一番面白いのが人。笑わして幸せにしてくれるのも人、苛めてボコボコにしてくれるのも人である。

「人間とは不思議な動物ですね」
「万物の霊長を動物と言ってはいけない」と先輩は厳かに言った。
「私を幸せにするのも人間、不幸のどん底に突き落とすのも人間です」
「信念がないから人の言うことばかり気になるんだよ」
「だけど周りが良い人ばかりでもダメですね」
「なんだと?」
「私が一番悪い人間になってしまいます。きっと周りは不幸になるでしょう」

人間は複雑怪奇で興味津々、テーマとしては最高なのだが孤独な私は人間を知らない。結局自分を書くことにした。それだけでは場が持たないから母さんも先輩も登場する。いずれも40年以上の付き合いだ。この二人から書くための多くのヒントをもらっている。

ところで去年の秋、とても良いニュースがあった。大隅良典教授が酵母の研究でノーベル賞に輝いたのだ、その研究を始めたのは「人がやらないことをやろう」という思いからだそうだ。「あまり競争が好きではないし、誰も取り組んでいないことをやる方がとても楽しい」とも言っていた。競争が好きでないのに大好きな人たちを出し抜いて勝ってしまった。

「実は私も人のやらないことをやるのが大好きなのです」
「それだけじゃダメだ。なにか発見でもしたか」
「いいえ」
「何か業績でも残したのか」
「ぜんぜん」
「人がやらないことって何だ」
「それは今までに発見も発明もされず、考えられてもいないホニャララです」
「ホニャララって何だ?」
「まだ名前が付いていないからホニャララなのです」

毎週土曜更新、またの訪問をお待ちしています!
posted by 中波三郎 at 00:00| Comment(0) | 老人時代