2019年10月05日

オペレーションYUTORI

オペレーションYUTORIとか、意味の分からないことを書いて申し訳ない。少し長くなるが説明させて頂きたい。在職中は私が仕事、P子は家事と、明確な分業が成り立っていた。待ちに待った定年退職がやって来た。さあノンビリするぞと喜び勇んだのは束の間。厳しい試練が待っていた。期待に反して、なんだかんだと居心地が悪いのである。

しばらくすると自分の立ち位置が分かって愕然とした。我家はいつの間にかP子に占領されていたのだ。私は知らない内に敗戦国民のような立場になっていた。しかし、こんな現実に負けてはいられない。「家でノンビリ」は長年の憧れである。どうしても譲れない一線だ。創意と工夫で、この戦局を打開しようと決心した。

 「私はこの作戦の必勝を期してオペレーションYUTORIと命名しました」
 「P子さんの尻の下から脱出するのに、作戦とは大袈裟だな」
 「敵を甘く見てはいけません。作戦目標はノンビリした暮らしの確保です」

半年もすると、二人暮らしのコツも身についてきた。「嫌・駄目・出来ない」はご法度。何も一生懸命やることはない。とりあえずは「うんうん、それもいいね」と言っておけばよい。

「仕事を止めたんだから、家事は半々にしようね」とP子。
「うんうん、それもいいね」
別に何時からと言われた訳ではない。「うんうん、いいね」で充分だ。しかし「明日からやって」と言われたら、少々頭を働かす必要がある。

「うんうん、いいね」は決まり文句だから、そのままで良い。難しいのは後半だ。間違っても「出来ない」とは言ってはいけない。そんなこと言ったらお仕舞だ。厳しい訓練が待っている。P子は決して甘くはない、しかも強いのである。

「明日、あさっては予定があるので、3日後からで如何でしょうか」と、とりあえずは先送りする。3日後に同じことを言ってくることはない。P子は忘れっぽいのだ。

もし、忘れずに家事は半々と言ってきたら、どうするんだ? と言うような愚門には、もう三日待ってもらうと答えたい。理由なんて何とでも付けられる。嫌・駄目・出来ないと言わなければいいんだ。こうして、オペレーションYUTORIは成功裏に終了。世間は厳しいけれど我が家は甘い。だから、この穏やかで無思慮な作戦は二人の仲でしか通用しない。
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posted by 中波三郎 at 00:00| Comment(0) | 自由時代(61-74歳)