
2023年03月18日
試練の洋楽カラオケ?

2023年01月21日
楽しい洋楽カラオケ
2022年12月31日
ペットになりたい
2022年11月26日
一人でペッタンコ
2022年10月22日
3年ぶりのカラオケ
2022年09月17日
幸せのスーパーメロン
詳細→放射線治療、自宅→入院→自宅
「夕張メロンかい」
「スーパーメロンです」
「聞いたことないなぁ、高いだろう」
「そうかい、どこで買ったの?」
「近所のスーパーです」
2022年08月06日
普通の人になりたい
「早く90歳になりたいですね」
「ヨボヨボになっても生きたいのか」
「今だってヨボヨボですが、楽しいですよ」
「そりゃ良かったね」
食欲など命を繋ぐための欲は色々あるけれど、美味いものなど金を出せば何時でも食えるし、他の欲だって爺さんになればパッと消え去ると思っていた。ところが、これが大間違い。食欲だけがパッと消えた。しかも、一瞬の内に。
放射線治療の副作用はいろいろあるが、私の場合は味覚障害と口の痛みだった。この二つが重なると食べるのが苦痛になる。腹が減るので食欲がない訳ではないが、食事は生きるための仕事になってしまった。
考えてみれば不思議な巡り合わせだ。45年間食うために仕事をして来た。定年退職したら途端に幸せになった。そして、20年たったら食事が仕事になってしまった。食わなければ生きては行けないから、最も重要な仕事になった。
怠けの罪で罰を与えられた様なものだ。味覚障害は6ヶ月の刑、比べてみれば、口の痛みの刑期は短かい。一方、しつこい味覚障害にも仮釈放がありそうだ。仕事ぶりが認められたからだ。「ワッ、凄い完食!」と毎食後、看護師さんに褒められた。私は模範囚ならぬ模範患者?
担当の医師は長い人は1年かかると言った。私は既に何不自由なく食事をとっているが、美味しくはない。この口に美味しいものを食べさせるのは勿体無い。お金もね。楽しみは3ヶ月先の私の誕生日までとって置きたい。後3ヶ月で完治と自己診断。先が明るいことも幸せの元である。
「後8年で90歳、失われた過去を取り戻したいのです」
「取り戻して、どうする?」
「普通の人になりたいですね」
「そういえばアンタ、どこか変だ」
「自分の思い通りにふるまっても、道に外れることがない様な人になりたいのです」
「もう遅いだろう」
「いえいえ、今が一番早いのです!」