恋人よ我に帰れ(Lover, Come Back to Me)
ネットほど便利なものはない。検索すれば60年以上前の昔にもたどり着ける。10代のころは「恋人よ我に帰れ」が大ヒットしていたのでラジオではよく聴いていた。映画のタイトルは忘れたので少し手こずったが、60年ぶりに思い出のシーンに巡り合えた。
タイトルは『我が心に君深く(Deep In My Heart)』だった。この曲の作曲者を取り上げた1954年の伝記映画である。デュエットだが、ほとんどトニー・マーティンが一人で歌っていた。女性は終わりの方でチョッピリLover, come back to meと歌って抱きつくだけ。私の記憶には男性ボーカルしかなかった。
以上は、最近のユーチューブと関連情報により知ったこと。当時の記憶は曖昧だが、盗み見したことは確かだ。映画館の前を通ると、横が路地になっていて、ドアが開いているのが見えた。当時は冷房がないので風を通すために、光が入らない程度に開ける場合がある。映画音楽に誘われるような気分で入ってしまった。そこで「恋人よ我に帰れ」を歌うシーンに出会ったのである。
半世紀以上前のことだから、全て忘れていたが、素敵な男性が「恋人よ我に帰れ」を歌うシーンだけは覚えていた。夕暮れの海をバックにして歌う、ゆったりした感じが凄く好かったから印象に残った。10代は子供であり大人でもある。
この歌のここが好き。意味はともかくメロディーが大好きだ。
When I remember every little thing You used to do I'm so lonely
Every road I walked along I walked along with you No wonder I am lonely
参考のため人様の日本語訳を読む。
私たちがいつもしていた 些細なことを想い出すたびに とても寂しくなる
Every road I walked along I walked along with you No wonder I am lonely
参考のため人様の日本語訳を読む。
私たちがいつもしていた 些細なことを想い出すたびに とても寂しくなる
あなたに寄り添って歩いた道を独りで歩いていると寂しくなるのも当然ね
作詞:オスカー・ハマースタイン2世
作曲:シグマンド・ロンバーグ
日本語訳:東エミ
作詞:オスカー・ハマースタイン2世
作曲:シグマンド・ロンバーグ
日本語訳:東エミ
ラジオで何回も聴いてお馴染みのメロディーだが、美しいカラーの風景をバックにすると、感動もひとしおだ。しかも映画で一回観ただけで、後は頭で想像した。空想の翼は勝手に羽ばたき、歌はいっそう美しくなった光景と共に、心の中に焼き付きついた。
戦後、パティ・ペイジがアップテンポで歌って大ヒットした。今では、この曲をスローテンポで聴くことは滅多にない。
ネットで六十数年ぶりで映画で観たワンシーンに再会して、少しだけ感動。現実は想像の中で、美しく育って行ったシーン程ではなかった。昔、好きだった人に60年ぶりで会ったら、こんな感じかも知れない。それでも会えれば嬉しくて、少しは感動するだろう。Lover, come back?!
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